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ローラチェンの運転寿命
以前の自転車故障破損調査によると、チェンが故障しやすい部品であり、運転寿命が大きな関心事である。運転中のチェンの寿命を決める最も重要な要因は、ピンとブシュの嵌合部分の摩擦による全長伸びであり、それについでリンクプレートの疲労破損であろう。さらにチェンが高速下で使用されると、ローラと鎖車との繰返衝撃や…
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テンション・スポーク車輪の強度
ここで取扱うテンションスポーク車輪とは、大体自転車の車輪程度の型式のもので、軽自動二輪車用などは含まない。筆者は先にスポークの初張力によるリムの応力測定を行い、その報告をしたが、それと並行して車軸荷重の実験も行った。その結果は資料豊富で、車軸荷重におけるリムの曲げモーメント、軸力等が求め得られてほぼ…
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液圧とふくらみの関係について
段付中空軸のバルジ加工というのは、引抜鋼管を型内に挿入し、両端を閉じ、内部に非常に高い液圧をかけてその中央部をふくらませ、段付中空軸を製作しようという方法である。この研究の当面の目標は、従来主に鋼棒材で作られている電動機のシャフトを鋼管におきかえ、段付の中空軸に冷間塑性加工するとともに、その過程にお…
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利益管理と利益図表
急速に進歩する技術革新の時代に対応して、会社はまず目標を明確に定め、その目標を達成すべく、会社の組織が完全な有機体として活用できるよう経営方針を設定しなければならない。その後に各種の計画が立てられ、実施に移され、そして管理が行われ、はじめてまっとうされることになる。利益管理(Profit Manag…
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応力測定の結果と疲労試験の結果をもとにした強度設計についての覚書(その8)
前回(その七)までに述べた項目内容は次のようである。2.車両用車軸(中項目以下略)、3.ディーゼル動車々軸、4.電気子軸、5.蔓巻バネおよび板バネ、6.歯車(はしがき、最近までの経過、衝撃疲労強度のもつ意味について)、以上であった。今回は引続いて、歯車の項の続き(歯車についての強度試験結果、歯車の許…
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形状と材料の力学(7)
前7回で述べた項目は次のようである。応力と歪、構造を軽快にするには、疲労破壊の基礎的事項、疲労破壊の様相、疲労破壊と応力集中および破断係数、靜荷重の場合の破断係数β、繰返荷重と破断係数β、応力集中率αより破断係数βを求める公式、応力集中の傾向、応力集中率αと組合せ応力集中率α´、材料の不完全、残留応…
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計測器の精度とその取扱方(その3)
最近一般工場でよく使用されるようになった寸法測量器具類として、ノギス、マイクロメーター、ダイヤルゲージ、限界ゲージなどがある。それらの指示精度は、従来の物指とパスの組合わせによる測定精度よりも一桁も二桁も良くなっているので、それらの機構、性能について十分に知ることが先ず必要である。そこで、前2回にお…
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金属表面硬化法(その2)
前回(第42号)は金属表面硬化法を表面技術の見地からまず分類し、それぞれの分類に従って今日表面硬化に用いうる方法を列挙した。そして、筆者の分類に従って、火焔焼入法、高周波焼入法、元素の浸透拡散による硬化法、すなわち浸炭、窒化、浸炭窒化および珪素拡散メッキ、クロム拡散メッキについて、主に金属表面を変成…
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応力測定の結果と疲労試験の結果をもとにした強度設計についての覚書(その7)
第6回までに述べた項目内容は次のようである。2.車両用車軸(中項目以下略)、3.ディーゼル動車々軸、4.電気子軸、5.蔓巻バネおよび板バネ(はしがき、振動理論、コイルバネに発生する静的応力について、バネに発生する動的応力について、疲れ試験の結果)、以上であった。今回は引続いて、バネの続き(応力の実測…
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海外の自転車技術を尋ねて-欧米通信、第4信
欧米の中小企業指導研究機関の調査を主目的として、まず欧米の各地を廻っての調査から始め、前報告に続いて第4信として、オランダから再度ドイツへ入っての調査報告である。1.オランダでの街中での自転車事情、2.路上交通機関研究所、3.大使館と規格協会、4.労働科学研究所(ドイツ)、5.SIMETAG粉末冶金…
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テンション・スポーク車輪の強度
ここで取扱うテンションスポーク車輪とは、大体自転車の車輪程度の型式のもので、軽自動二輪車用などは含まない。筆者は4種類のリム断面の車輪について、リムの内縁、外縁の応力測定を抵抗線歪計を用いて行い、スポークの初張力によるリムの応力分布、その結果により同じく曲げモーメント及び軸力分布等を求めた。実際には…
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フレーム線図の寸法
フレーム(前ホークを含む)の組立図、または線図からフレーム線図を再現しようとしても、記入されなかった寸法や、一つの部分に二つの寸法が用いられ、いずれとも判断ができないなどがよくある。その図示方法にいま少し統一性があるべきと考える。そこでフレーム線図を決定するのにぜひ欲しい寸法と、その記入の順序に対す…
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計測器の精度とその取扱方(その2)
最近一般工場でよく使用されるようになった寸法計測器具類としては、ノギス、マイクロメータ、ダイヤルゲージ、限界ゲージなどがある。それらの指示精度は、従来の物指とパスの組合わせによる測定精度よりも一桁も二桁も良くなっているので、それらの機構、性能について十分に知ることが先ず必要である。そこで、前回は計測…
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ボールバニシングについて
ボールバニシングの基本的操作は、バレル仕上の方法と同様である。バレル仕上における研削は、メデアとして人造または天然の研磨材を使用し、比較的多くの金属を切削するのに対し、バニシングでは部品相互あるいは鋼球、またはその他形状のショットを使用することによって、金属を切削することなく高度の光沢を得る方法であ…
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二硫化モリブデン(MOS2)の潤滑性(その1)
固体潤滑剤として黒鉛が一般に広く機械部品の摺動面に古くから使用されたが、その後、二硫化モリブデン(MoS2)が著しい低摩擦の潤滑性を有することが認められ、急速に実用に供せられるようになった。これらの優れた潤滑性(とくに高温において)は、これらがもつ層状構造によるものと考えられてきた。黒鉛も二硫化モリ…
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白心可鍛鋳鉄
一般に強度を必要とする鋳物は鋳鋼で造るが、これは溶解および鋳込温度が高く、これがため鋳造がむずかしいので小物の製作は困難である。また鋳造性のよい普通鋳鉄は強度が低いため、とくに衝撃の多い個所には使用できない。したがって強度がありかつ容易に鋳造できるものが自転車の部品に必要であり、これらの要求を満たす…
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フランス自転車規格B.N.A.改訂版の紹介
フランスの自転車規格BNAに関しては、その1952年版を日本自転車工業会刊行の「自転車海外情報」第42号に「特集フランス自転車規格」として筆者の注解で、当時の全品目74項目について紹介した。32年夏、最新版が到着したので、内容を検討したところ半数以上の45項目が改訂されており、とくに重要な部分の変更…
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計測器の精度とその取扱方(その1)
一般に工場でよく使われる計測器具類としては、ノギス、マイクロメータ、ダイヤルゲージ、限界ゲージなどが普及し、物指とキャリパスにより、その接触による勘によって製品寸法の大小を決める時代はだんだんと過ぎ去りつつある。しかし上記計測器類はその指示精度が、物指、パスの組合せによる測定精度により一桁も二桁も良…
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地金のよさ
どんな機械でも、自転車ももちろんのこと、結局のいきづまりは地金にしわよせされる。そのくせ、椽の下の力持ちで、地金といわれるほど、地道な地味なものはない。地金が悪い悪ってくちぐせにする代りに、この地金はどういう地金で、どんなくせを持っているかを見きわめて、自分の使い道に適当かどうかをよく知ってから、地…
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金属表面硬化法(その1)
金属の表面技術の目的は、硬化、防食、そして広い意味での装飾美化である。今日われわれは、金属表面技術を、加工後の金属表面の状態によって分類する。すなわち、金属の素面を得る方法、表面層を変成する方法、金属被覆を施す方法、非金属被覆を施す方法等々である。これらの方法にはそれぞれ表面硬化に役立つものがあり、…
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一研究者のみたVOLKS-WAGEN見学記
筆者は西ドイツのD.E.W.鉄鋼研究所に招へいされ、32年9月初旬に渡欧の機会を得た。本文は西ドイツのVOLKS-WAGEN(国民車)工場を見たときの、車についてはシロウトの見学記である。筆者がホルクスーワーゲンについてもっとも興味を感じた点を結論的にいうと、自転車部品その他の使用材料の選択が日本の…
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表面アラサと仕上記号
表面アラサについてはJISに規定がある。”JISB0601(1955)表面アラサ”がこれである。自転車工業が近代工業として脱皮していくには、主観でこれは良い、あれは悪いというのではなくて、「表面アラサがどれだれのものをつくれ」とか、「これは大体どのくらいの表面アラサのものである」とかいえるように切換…
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形状と材料の力学(6)
これまで5回にわたり述べた項目は次のようである。応力と歪、構造を軽快にするには、疲労破壊の基礎的事項、疲労破壊の様相、疲労破壊と応力集中および破断係数、静荷重の場合の破断係数β、繰返荷重と破断係数β、応力集中率αより破断係数βを求める公式、応力集中の傾向、応力集中率αと組合せ応力集中率α´、以上であ…
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応力測定の結果と疲労試験の結果をもとにした強度設計についての覚書(その6)
これまで5回にわたり述べた項目内容は次のようである。車両用車軸(車軸折損の実情、設計式、完全なる車軸の設計式を得るための方法について、車軸応力測定結果の例、設計式に追加すべき事項について、圧入部分の疲れ限度、段付部分の疲れ限度、高周波焼入の疲れ限度に及ぼす影響について、折損対策その他の実例、結び)、…
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最小で最軽なハブ・ギヤの内部構造
今回、スターメー・アーチャー・ギヤ会社から、新型SWワイド・レイショー3速ハブが発売された。このギヤのデザイナーは、大いなる賞賛の言葉を受くべき資格がある。このギヤのデザイナーは、寸度(直径)と重量とを小さくするという50年来の問題を解決したばかりでなく、繰返して主張された所説の一つをくつがえしてし…
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海外の自転車技術を尋ねて-欧米通信、第2信および第3信
欧米中小企業指導研究機関の調査を目的として、まず欧州の各地を廻っての調査からはじめた、その第2信はストックホルム発で、ベルリンにある2機関の調査報告である。1.労働者教育研究所、2.Fritz Werner A.G.(工作機工場)第3信は、ジュッセルドルフ発で、報告項目は次のとおりである。1.西ドイ…
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背圧による板の凹型曲げ加工について
板材をプレスで曲げ加工する場合に、極端な形以外ではダイスおよびポンチの型に応じて形状は作られていくが、型から製品を取出すとスプリングバックが伴う。普通はその量を型の設計に見込んでいるが、この実験では凹型曲げにおいて加工過程に適当な背圧を与えると、スプリングバックが防止されることを明らかにした。背圧な…
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海外の自転車技術を尋ねて-欧米通信、第1信
スエーデン、ストックホルム発、このたび欧米出張を命ぜられた目的は「欧米中小企業指導研究機関を調査して、開放研究室の今後の運営に役立たしめる」ことであり、技術研究とか自転車事情を調査するのではない。しかし根が生産技術屋なので、暇があれば生産技術面のことが調べたくなるし、出発に当ってそういう要望も多かっ…
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なぜ不銹鋼で自転車を造らないのか
軽合金車の方向に向いている考えをステンレスになおせば表面処理をしなくても美しい車ができ、適材適所の材料を用いて合理的な設計をすれば、薄肉でスマートな形を得られるであろう。 フレームとハンドルには低炭素13クロム管を、リム、スポーク、ワイヤロープには高張力18-8ニッケル・…
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さび止塗料について
金属材料の腐蝕防止対策は、たとえば被膜、塗装による防蝕をとってみても、表面処理、メッキ、溶射、浸透、被せ金、ライニング、琺瑯、防錆油、塗油、塗料など広範多岐にわたるが、なかでも簡便かつ効果的な方法はさび止塗料の塗装である。最近では各種の合成樹脂や合成ゴムが研究せられ、また一方、さび止顔料にも進歩改良…
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切削剤の供給と取扱(その1)
切削剤の供給法には、単独供給法と共同供給法とがある。単独供給法は各機械に専用の油槽とポンプ等の供給装置を設備したもので、現在一般に広く用いられている。共同供給法は機械がそれぞれ独立の供給装置を持たず、工場のある一定の機械全部または全工場に同一の切削剤を使用する場合に適用される。この方法は同一種類の機…
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シェル・モールド鋳造法
シェル・モールド法は発明者ヨハネス・クローニングの名を冠してクローニング法とも呼ばれている。ここ数年間世界各国の鋳造業界に新しい革命的技術として登場し、現在ではまったく鋳造工業会にとけ込んでその成果を発揮している。すべての鋳物がシェル・モールド鋳造法によって鋳造することはできないけれども、シェル・モ…
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測定精度の保持
測定誤差には原因の明らかな系統誤差と、そうでない偶然誤差がある。前者はその計測器に表示されるもののほか、測定者の個人差であって熟練すればほとんど一定となるもの、測定力が生ぜしめる弾性ヘコミによるもので公式から算定できるもの等があり、いずれも相当確実に補正できる。偶然誤差は原因が不明のもので、これは測…
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表面欠陥の発見法
軽くて丈夫ということが要求されると、林質を良くする一方、欠陥がないことを厳密に検査しなければならない。多量の製品を早く検査するにはただ目でみる検査だけでなく、もう少し工夫があってよさそうである。 薄物を扱う場合には、表面に出ている傷か表面近くの欠陥を発見することができれば十分である。こういう観点…
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形状と材料の力学(5)
形状と材料の力学と題して、これまで4回にわたり述べた項目は次の通りである。1.応力と歪、2.構造を軽快にするには、3.疲労破壊と基礎的事項、4.疲労破壊の様相、5.疲労破壊と応力集中および破断係数、6応力集中と破断係数(概説)、7.静荷重の場合の破断係数β、8.繰返荷重と破断係数、9.応力集中率αよ…
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応力測定の結果と疲労試験の結果をもとにした強度設計についての覚書(その5)
これまで4回にわたり車両用車軸(一般の回転曲げ疲労破壊をする車軸)について述べてきた。その内容項目は、車軸折損の実情、設計式、完全なる車軸の設計式を得るための方法について、車軸応力測定結果の例、設計式に追加すべき事項について、圧入部分の疲れ限度、段付部分の疲れ強度、高周波焼入の疲れ限度に及ぼす影響に…
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ロウ付における加熱方法とその装置(その2)
ロウ付における加熱方法およびその装置について、前回は、1.ハンドトーチ、2.固定ガスバーナー、3.炉について述べた。引続いて今回は次の項目について述べる。4.雰囲気ガス(解離アンモニア、解離燃焼アンモニア、不完全燃焼燃料ガス、解離燃料ガス)、5.誘導加熱装置、6.抵抗加熱装置(炭素電極加熱、電極用炭…
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応力測定の結果と疲労試験の結果をもとにした強度設計についての覚書(その4)
前回までの内容項目は、1.緒言、2.車両用車軸(はしがき、車軸折損の実情、設計式、完全なる車軸の設計式を得るための方法について、車軸応力測定結果の例、設計式に追加すべき事項について、圧力部分の疲れ限度、段付部分の疲れ限度、高周波焼入の疲れ限度に及ぼす影響について)であった。前回に引続いて、切欠試験片…
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スイス製ヘッダーの紹介
これは鈍然たる紹介文である。本年2月筆者はスイスにあるHatebur会社のコールドヘッダー工場を見学した。当時カタログ、サンプル等を得て、帰国後の報告会および報告書に発表したのであるが、最近新たに日本産鉄材を使ったサンプルと、その顕微鏡写真が送られて来た。日本においては、鋼球メーカー等特殊部門を除き…
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フランコ・スイス社”NERVEX”カタログの紹介と解説
ラッグ、フォーク・クラウンを始めとして、フォーク・エンド、ブリッジ、その他フレーム小物の重要さは、ある意味ではフレーム・チューブに比肩するものといえる。フランス国内では主要完成車メーカー、フレーム・メーカーの大部分は”NERVEX”の小物を使用している。生産品目はカタログで明らかなように、各種のラッ…
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ロウ付における加熱方法とその装置(その1)
本自転車生産技術誌においてはロウ付に関する感心が強く、新しいロウ付設備、とくに高周波ロウ付などについて種々詳細な解説がすでに行われている。しかし、一般のトーチロウ付、炉中ロウ付、塩浴ロウ付、電気抵抗ロウ付の加熱方法およびその装置にふれているものがないようである。筆者らは数年前よりロウ付の研究を行って…
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形状と材料の力学(4)
形状と材料の力学として、応力の集中と疲労破壊を中心にしてこれまで3回にわたり述べてきた。その項目は、1.応力と歪、2,構造を軽 にするには、3.疲労破壊の基礎的事項、4.疲労破壊の様相、5.疲労破壊と応力集中および破断係数、6.応力集中と破断係数(概説)7.静荷重の場合の破断係数β、8.操返荷重と破…
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自転車と鋳鉄
鋳物ラッグを改善するということでは、ミーハナイトとかノジュラーなどの強力鋳鉄はどうかと思い浮かぶが、これらは薄肉製品が得られないし、鋳鋼はもとより見込みがないようである。結局可鍛鋳鉄が無難であり、それも白心が扱いやすいので親しまれているが、巣のない、脱炭の完全な、鋳込精度の高いものを吟味して、事故を…
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亜鉛合金による型製作の実例
近来意匠の改変が頻繁になったので、多種少量が必要であるとともに、一般工作技術が塑性加工に転換しつつあるので、亜鉛合金のプレス型がいよいよ利用度を高めている。亜鉛合金の機械的性質は引張強さ26kg/mm2、硬度ブリネル110くらいで軟鋼に類似しているが溶融温度が380℃程度と低いので、手軽に砂型、金型…
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自転車部品の展望(その6)
自転車部品の展望として、これまで5回にわたり、いろいろの面から述べてきた。その内容項目は次のようである。1.自転車部品の系統(国による系統、用途による系統)、2.自転車部品の性格(機能、構造材料工作、取扱い、補修)、3.自転車部品の改良(歴史、製法改良、性能向上、新方式新形式)、4.車輪(総括、発達…
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新設機械と採算の吟味(その3)
本号ではMAPI法を例題について説明する。新旧両設備についてそれぞれ投資額、処分価格、操業劣性、利息等(いずれも年数に関係する)を組上げて、おのおのの最小負担額を求め両者を比較する。また新旧設備の操業上の差益を算出する。これらは設備を更新すべきかどうかを決意するための有力な資料となる。しかしMAPI…
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設備の予防保全について忘れられた仕事3話
新設機械や近代技術はもとより必要であるが、その前に現有設備をむだなく使いこなさねばならない。中小工場では機械の故障頻発による低稼働率が慢性化し、その損失に慣れて平気でいることが多いが、予防保全の管理方式を取入れれば、その効果は少なくない。保全が修理に勝ることは、予防医学が治療医学より優れるのと同様で…
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応力測定の結果と疲労試験の結果をもとにした強度設計についての覚書(その3)
前号(その二)までの内容項目は、1.緒言、2.車両用主軸(はしがき、車軸折損の実情、設計式、完全なる車軸の設計式を得るための方法について、車軸応力測定結果の例、設計式に追加すべき事項について)であった。引続いて今回述べる大項目は、2.7圧力部分の疲れ限度、2.8段付部分の疲れ強度、2.9高周波焼入の…
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生産工場におけるカタサ試験について
多くの生産工場とくに部品構造の工場では、その製品の品質を保つために材料検査を行わなければならない。その材料の受入れ時、加工行程中あるいは製品になってしまってからの検査に、カタサ計測は欠くことのできない要素であるが、試験機についても計測技術についても、その管理はなかなかむずかしく、事実カタサ試験が正し…
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油圧機構について(その3)
油圧機構についての基礎的な解説の入門書という意味でその1(第37号)において、油圧に関する基礎の概念および圧力油の性質について述べ、その2(第38号)では油圧駆動ポンプ(歯車型ポンプ、羽根型ポンプ、ピストン型ポンプ、その他のもの、ポンプ容量、圧力等の決定、その他使用上の注意事項)、油圧作動シリンダー…
研究内容
当技術研究所が、長年にわたって蓄積した技術的資料を公開・提供しています。
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